
■猫の椎間板ヘルニアの症状
猫の背柱は、頚椎・胸椎・腰椎・仙椎・尾椎、
この5つによって構成されています。
椎骨には、大きく穴が空き、
トンネル状になっているところを、
脊髄が通ります。
これらの骨のクッションとなっているのが、
椎間板です。
椎間板ヘルニアは、
椎骨の隙間から椎間板が出てしまい、
脊髄を圧迫していることで、
痛みが発生する病気です。
椎間板ヘルニアになってしまうと、
手足が麻痺し、昨日まで元気に動いていた猫が、
突然、立てなくなってしまったり、
歩けなくなってしまうことがあります。
また、排尿や排便の失禁なども症状の1つとなります。
■猫の椎間板ヘルニアの原因
犬と比べてみると、猫の椎間板ヘルニアは、
少ないとされていますが、
比較的若い猫や老猫には、
良くみられるともいわれています。
この原因となっているのが、
肥満と、栄養性二次性上皮小体機能亢進症です。
栄養性二次性上皮小体機能亢進症は、
割と若い6歳くらいまでの猫に多発する病気で、
カルシウムが不足していたり、
ビタミンのバランスなどが原因となり、
腰部や後ろ足の骨に異常が起きる病気です。
この病気が引き金となってしまい、
比較的若い猫に椎間板ヘルニアが多いといわれています。
また、あまり運動をすることが嫌になってしまった、
肥満の老猫にも多くみられています。
■猫の椎間板ヘルニアの治療
まずは、どの部分に症状が出ているかを、
獣医師にチェックしてもらいます。
四肢1本1本をチェックしたり、
着地の様子などを観察します。
その後、レントゲン検査・造影検査というのを、
行います。猫の椎間板ヘルニアの治療は、
人間の椎間板ヘルニアの治療法と、あまり変わらず、
検査をして、原因を突き止めることからはじめます。
レントゲン検査で、
背骨の形や、背骨と背骨の間隔、
椎間板の石灰化などを調べ、
造影検査では、直接脊髄を検査します。
こうして原因を突き止めた後は、
手術を行う、酵素剤を注入して溶解させる、
抗炎症剤を与える、ビタミンB複合体を投与する、
マッサージや温熱療法をするなど、
さまざまな治療方法が取られます。
■猫の椎間板ヘルニアに関連する病気
肥満、栄養性二次性上皮小体機能亢進症
スポンサードリンク