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肝臓とすい臓は、食べ物を消化する時に、
消化を助ける酵素を作る役割があります。
その他にも、肝臓はいろいろな栄養素を貯蔵します。
さらに体内に入った毒物を無害にするなどの、
猫のからだには欠かせない、
大切な役割があります。
すい臓は、インスリンを分泌し、血糖値を調整しています。
肝臓や膵臓に異常が生じた場合でも、
猫のからだに大きく異変が起こることはないため、
気付きにくい病気がたくさんあります。
しかし、病気が進行し、症状が重くなってからでは、
効果的な治療ができません。
小さな事ではありますが、食欲が落ちている、
最近元気がない、良く眠るようになったなどの症状が、
見られる場合は、早めに診察してもらうと良いでしょう。
■猫の肝臓の仕組み
胸と腹をへだてる横隔膜のすぐ後ろにあるのが、
猫の体内で最も大きな臓器の1つ、肝臓です。
肝臓の大きな役割が以下です。
・栄養素の分解と貯蔵
肝臓は門脈と呼ばれる静脈が運んできた血液中の栄養素で、
タンパク質を作ったり、血液中の脂肪や糖で、
グリコーゲンという物質を貯蔵したりする働きがあります。
また、肝臓はビタミンやミネラルの貯蔵庫としても、
活躍しています。
・猫の体に必要な物質の合成
肝臓は、胆汁と呼ばれる黄緑色の液体を作ります。
これは、腸が脂肪を分解・吸収するために必要となります。
また、血液を固まりにくくするヘバリンという物質や、
コレステロールも合成しています。
コレステロールと聞くと、あまり良いイメージがありませんが、
動物の体内には欠かすことの出来ないものです。
・毒物の分解
食べ物に混じっているなどの毒素を分解し、
無害にするしくみがあります。
この無害にするという働きには、グルクロン酸と呼ばれる、
物質を、有害物質に結びつけ、速やかに排出されるようにします。
猫という動物は、人間や犬に比べて、このグルクロン酸を、
作り出しにくいからだなので、毒物に弱いと言われています。
■猫のすい臓の仕組み
すい臓は、十二指腸の内側にある細長い小さな器官です。
人間のすい臓とは形が異なり、2本に分かれているように、
見えます。このうち、右側に伸びているものを右葉、
左側に伸びているものを左葉とよんでいます。
主に、すい臓の役割は2つあります。
1つは、インスリンというホルモンを分泌する働き。
もう1つは、脂肪や炭水化物、タンパク質を分解する、
膵液を作ることにあります。
人間と同じように、インスリンが分泌されないと、
糖尿病にかかってしまいます。
■胆のうと胆管の仕組み
胆汁は、肝臓から分泌され、
たくさんの管を通って、胆のうに貯蔵されます。
猫が食べ物を口にすると、胆のうが収縮し、
胆汁が十二指腸に送り出される仕組みになっています。
胆汁は、腸内で脂肪を細かくして、
脂肪の吸収や分解を助ける役割があります。
肝臓からこの胆汁を運び出す管のことを、胆管といいます。
猫の胆管とすい管は、犬とは違い、
十二指腸に届くまでに合流します。
そのため、犬よりも肝臓や胆管に異常がみられた場合に、
すい臓や十二指腸の病気を引き起こしやすくなっています。
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タグ:猫 肝臓 すい臓 仕組み