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腎臓のはたらきがよくないときには、
窒素化合物が体外に排泄されなくなってしまいます。
ですから、血液中の窒素化合物の濃度が高くなるので、
この濃度を調べることで腎臓のはたらきを、
調べることができます。
血液中には、さまざまな窒素化合物がありますが、
検査の場合には、クレアチニンと尿素窒素(BUN)を調べます。
尿素窒素の値は、腎臓の病気でなくとも、
変化することがありますが、クレアチニンは、腎臓の病気があると、
はっきりと変化がみられるので、検査にとても有用です。
しかし、クレアチニンにも欠点があります。
まず一点が血液中のクレアチニンは、量が少ないために、
なかなか測定が難しいという点です。
また、腎不全が進行したあとでないと、
変化があまり、見られません。
そこで尿素窒素の検査も行い、診断を的確に行う必要があります。
尿素窒素(BUN)の正常値は、血液100mlあたりに対し、
20〜30mgです。年齢を重ねると、尿素窒素の値は、
自然に上昇するので、老猫の場合には、30mgまでは、
特に治療しないこともあります。
クレアチニンの正常値は、血液100mlあたりに対し、
2mg以下となります。
窒素化合物は、腎臓のはたらきの低下だけではなく、
肝臓のはたらきが低下した場合にも、上昇します。
また、体内でのタンパク質の分解によっても異なってきます。
これらのことを考慮して、症状を診断していきます。
また、血液中のミネラル分を測定することがあります。
カルシウムやリンといった部分です。
リンは、慢性腎不全になると高くなり、慢性腎不全の、
病気の進行状態の目安となります。
白血球の数や、貧血、尿検査、X線検査などもあわせて、
病状を診断します。
腎臓のはたらきを正確に知るには、本当は、
窒素化合物を調べるよりも、糸球体のろか率を調べるほうが、
はっきりとしたことが分かるのですが、
現在、この検査方法は、猫には簡単に行うことができません。
今後、こちらの方法を使った診断方法が使われていくかもしれません。
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タグ:腎臓 診断
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