
おんぶする猫
■猫の心筋症の症状
心筋症の心筋とは、心臓の筋肉のことです。
この部分に異常がおこり、心臓がきちんと働かないことを、
心筋症とよびます。
原因は分かっていませんが、
猫がなりやすい心臓病と、いわれています。
症状としては、元気がなくなり、
空咳をすることもあるようです。
病気が進行すると、
じっとうずくまるように安静にします。
心筋症になってしまうと、血液がかたまりやすくなるため、
時々、血管の内部に塊ができ、血栓となります。
これは大変危険な状態ですので、注意が必要です。
大動脈にこの血栓ができてしまうと、
後ろ足が上手に動かなくなり、前足だけで動くようになります。
痛みもあるため、叫ぶこともあるようです。
心筋症は、拘束型心筋症・肥大型心筋症・拡張型心筋症、
そしてこれら全ての型が混じっている心筋症の、
4つに分類されます。
・拘束型心筋症
割と老齢の猫に多い心筋症で、
心臓の内部を覆っている繊維質の膜が厚くなることで、
充分に左心室が広がらなくなってしまうことで、
心筋症となります。
・肥大型心筋症
比較的若い猫がなりやすい心筋症です。
肥大型心筋症になると、血栓ができやすくなり、
嘔吐することもあるようです。
・拡張型心筋症
中年以上の猫に多い心筋症です。
猫種でいうと、シャム猫やアビシニアン、ビルマ猫などが、
なりやすいといわれています。
この心筋症は、体温が低下し、脱水症状を、
起こすことがあるため、注意が必要です。
■猫の心筋症の原因
多くの心筋症の原因は、
ウィルスの感染症、自己免疫疾患、
遺伝的な要因が疑われていますが、
今のところ定かではありません。
しかし、拡張型心筋症の多くの場合、
食事中のタウリンが足りないことが原因だといわれています。
最近では、キャットフードにもタウリンが、添加され、
今までに比べて、拡張型心筋症になる猫は減ってきています。
■猫の心筋症の治療
どの型の心筋症も心臓の働きを助ける薬、
それぞれの症状を軽減させる薬を投与します。
・拘束型心筋症
肺水腫や胸水の治療をまず、行います。
利尿薬や血管拡張薬を投与し、
心臓の働きを、助けます。
また、血栓予防も行います。
・肥大型心筋症
肺水腫の場合には、利尿薬を投与します。
肺水腫がおさまったら、心臓が広がりやすくなる薬、
心臓の肥大をおさえる薬を投与します。
血栓ができやすい型ですので、血栓予防になる、
アスピリンの投与もします。
・拡張型心筋症
体温が低下している場合は、
体を暖め、輸液を行います。
胸水は、注射針にて慎重に水を抜きます。
タウリンを与えることで、
早く回復することも、多いようです。
■猫の心筋症に関連する病気
ウィルスの感染症、自己免疫疾患
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